起業したての時や新サービス立ち上げ時は、集客方法に悩むことがあるでしょう。そこで有用なのが公式LINEアカウントです。機能の使い方がわかれば、効率的な集客に役立てられます。
今回は起業やサービス立ち上げして間もない事業者のために、公式LINEアカウントによる効率的な集客のポイントをまとめました。今回の内容を通して、事業成功のためにできることを考えるきっかけにしてみてください。
公式LINEアカウントを集客に使うメリット
公式LINEアカウントは、ビジネスの集客に役立ちます。LINEユーザーの注目を受けやすく、起業したてでもアカウントを使いこなせるなど、さまざまな可能性があるからです。まずは公式LINEアカウントの集客面での魅力を確認しましょう。
LINEユーザーの注目を受けられる
公式LINEアカウントのメリットは、同アプリのユーザーから注目を受けられることです。LINEはアクティブユーザー数が国内トップクラスになります。若い世代だけでなく、40代以上の大人もスマートフォンを使い、LINEにアクセスする状況です。
以上からLINEユーザーは、ビジネスのターゲットにしやすいでしょう。特定の客層に絞ったマーケティングも、LINEでの集客に結びつけられます。多くの顧客を集めるなら、LINEユーザーに注目です。
起業したてでもアカウントを使いこなせる
初めて起業したばかりでも、公式LINEアカウントを使いこなせるでしょう。LINEは集客につながる便利な機能が揃っているからです。
LINEはビジネスの規模だけでなく業種、商材を問いません。あらゆる起業が、好きなユーザーにアプローチできます。集客方法を考えるときは、LINEでできることから始めてみましょう。
メッセージを見てもらいやすい
LINEで公式アカウントを取れば、メッセージを見てもらいやすくなります。メールより開封率や即効性を実感できるからです。
LINEはブロックを受けていなければ、ユーザーに必ずメッセージが届きます。ユーザーはスマートフォンのプッシュ通知から、LINEのメッセージに気づく仕組みです。興味があれば、送信者とのコミュニケーションを選ぶでしょう。
LINEならメッセージを開いてもらいやすく、ユーザーにたどりつけるという意味では即効性も望めます。
手軽にコミュニケーションをとれる
LINEのメリットとして、手軽なコミュニケーションも挙げられます。友だち登録が簡単にできるからです。LINEユーザーは、友だち追加ボタンやQRコードを通して企業アカウントとつながれます。
チャットによる1対1のやり取りも可能です。チャットボットやチャットツールを通して商品取引をする「チャットコマース」への参加もあります。事業者は店舗に限らず、LINEでもマンツーマンの対話から、商品をすすめられるのです。このようにコミュニケーションの手軽さも、LINE集客のメリットです。
公式LINEアカウントを使った主な集客方法
公式LINEアカウントがあれば、集客方法の確立が可能です。認証済みアカウントを目指し、友だち登録を増やす方法を実践してください。次はユーザーへのアプローチを考えましょう。ここでは集客プロセスをまとめました。
認証済みアカウントになろう
公式LINEアカウントは、認証済みになることが大切です。未認証アカウントなら誰でも開設できます。一方で認証済みは、LINEの審査通過によって得られるしくみです。
認証済みアカウントになれば、ユーザーにアカウントを見つけてもらいやすくなります。LINEアプリの検索結果にメッセージが表示されるからです。一人で多くの人に情報を見てもらうなら、アカウントとしての公式認証が重要です。
公式アカウントの友だち登録を増やす
友だち登録を増やす方法を考えてください。代表例は登録時特典の準備や、複数の場所における告知です。
登録時の特典はLINEクーポンが代表例になります。商品を買うときに割引可能と知れば、興味を示す顧客が現れるかもしれません。ほかにも飲食店ならドリンクのサービスや、会計からの一定割引などが考えられます。
また公式LINEアカウントは、複数の場所での宣伝がおすすめです。SNSや公式サイト、店頭などさまざまな場所で公式LINEアカウントを貼り出しておきましょう。これにより顧客は、正しいアクセス先を認識できます。ほかにもタイムライン投稿を積極的に使うことで、メッセージを通してアカウントを知らせられるでしょう。
友だち登録を増やすために、さまざまな場所でのアピールを考えてください。
ユーザーへのアプローチ
友だちになったユーザーへのアプローチも欠かせません。商品を売り込むには、お客さんに興味を持ってもらう必要があるからです。
事業に対して顧客の興味を引き込むには、リピーター化が大切です。まずは商品を買ってくれそうなターゲットを決めましょう。これが見込み客になるので、そうした人たちにメッセージや商品宣伝を配信してください。商品に興味を持った人は顧客になり、さらなるメッセージを楽しみにする場合はリピーターになります。
毎日のメッセージ配信のように、ユーザーとの積極的なコミュニケーションがリピーターを作ります。効率的な集客には、接触回数の増加からリピーターを作る戦略を組み立てましょう。
公式LINEアカウントでの効率的集客につながる便利機能
公式LINEアカウントでの効率的集客には、便利機能の活用が大切です。ここではステップ配信や一斉メッセージ配信など、集客につながる機能を紹介します。使い方を学びつつ、アクセスアップを目指しましょう。
ステップ配信を使う
ステップ配信とは、複数メッセージの自動配信機能です。設定条件に合う友だちを配信相手にできます。このとき条件は、友だち追加日からの経過期間や経路別、みなし属性などから決められるしくみです。
ステップ配信を使えば、運用負荷の軽減になります。配信内容や送り先の設定を、いちいち手動で決めなくてよいからです。そのため狙った相手へメッセージを送りやすいでしょう。ステップ配信の積極的活用で、効率的なマーケティングが可能です。
一斉メッセージ配信を使う
手軽に公式LINEアカウントを知ってもらいたいなら、一斉メッセージ配信もおすすめです。友だち登録した相手に、同じメッセージを同時に伝えられます。
一斉メッセージの魅力は、配信予約を使った運用負荷の軽減です。時間のあるときに内容を決めておけば、狙った時間に好きな相手へメッセージを送れます。配信のタイミングにこだわる事業者にとっては、使いがいがあるでしょう。
適切なタイミングで一斉メッセージの配信ができれば、アクセスアップを狙えます。
タイムラインやホームを使う
タイムラインやホームを使うときも、不特定多数への配信が可能です。LINEでの情報配信は、プッシュ通知型が一般的になります。しかしほかの機能でも、リアクションを求める相手にメッセージを見てもらえる可能性が生まれるでしょう。
メッセージ送信時の、タイムラインへの同時投稿も使ってみてください。タイムラインに示された販促メッセージから、ユーザーが企業の公式アカウントにアクセスすることがあります。このような機会が多ければ、新規顧客の開拓につながるでしょう。
1対1のトーク機能で顧客を大切にしよう
公式LINEアカウントを使った集客では、1対1のトーク機能が欠かせません。直接のやり取りによって、顧客の要望を確かめられるからです。それに合わせたサービスの提案や、商品の提供ができます。
LINEでは友だち登録を一度してもらえれば、その人と直接的なメッセージのやり取りが可能です。チャットツールを通して商品の取引をするチャットコマースもできます。このように1対1のトークをきっかけに、取引成立を増やせるかもしれません。
LINE内にホームページを作る
事業者はLINE内で専用ホームページを作れます。公式アカウントがあれば、わざわざ一からホームページを構成しなくてもよいからです。LINEのプラットフォームを借りて、専用のページを持てれば、そこから効率的な販促活動ができます。
LINE内のホームページでは公式情報や写真、予約ボタンなどを設定可能です。コンテンツはいつでもカスタマイズできます。手軽な集客を考えるなら、LINE内にホームページを持ってみましょう。
クーポン機能を積極的に活用する
LINEを使った集客では、クーポン機能が欠かせません。友だち登録やサービス利用の見返りとして、このような特典を与えましょう。特典を見た顧客が事業者を気に入り、リピーターになってくれるかもしれません。
クーポン機能の管理画面では、開封数や使用数のチェックが可能です。顧客のLINEにもクーポン管理機能として「Coupon BOOK」があります。認証済みアカウントのクーポンのデータも、Coupon BOOKへの反映を受けるしくみです。
クーポンの活用状況を定期的に調べつつ、積極的に特典をアピールしてください。
LINEショップカードを発行する
LINEショップカードは、LINE上でのデジタルポイント発行・管理機能です。来店やサービス利用、商品購入などの見返りとして、顧客はポイントを受け取れます。
LINEショップカードは、実店舗におけるポイントカードのようなものです。こちらは発行により、顧客の特典紛失のリスクを防げます。またデザインや特典、有効期限などを事業者が好きに決められる点もよいでしょう。
リピーターを狙うなら、LINEショップカードを活用してみてください。
リサーチページをチェック
LINE集客ではリサーチページも使いましょう。ここでは顧客に対してアンケートや投票を呼びかけられます。リサーチページでは次の3つの形式を使用可能です。
・リスト形式の投票
・VS方式の投票
・アンケート
ここから顧客の意識がわかれば、店舗運営の改善にもつながるでしょう。リサーチページで顧客の気持ちを知ることで、マーケティング活動の改善ができます。
統計情報を販売戦略に役立てる
効率的なLINE集客には、統計情報の活用も大切です。公式アカウントの利用データを見れば、今後の課題や改善案が見えてきます。統計情報では友だち追加数、ブロック数、タイムラインへの反応などを見られます。データによっては日単位でのチェックも可能です。
定期的なデータチェックから、今後のマーケティングの方針がわかるでしょう。アクセスアップの方法や、目玉商品の売り方などは、これまでの活動記録がヒントになります。
公式LINEアカウントでの集客成功事例をチェック
LINEでの効率的な集客を目指すなら、実際の成功事例の確認も重要です。ここでは3つの例をまとめました。
購買意欲を高める配信で顧客のクーポン活用を促すショッピングモール
「イオン吉川美南店」では、公式LINEアカウントを使い着実な集客を見せています。配信頻度に気をつけながら、定期的なクーポン配信を進めてきました。関連ポスターやリーフレットをわかりやすい場所に設け、顧客による友だち追加のきっかけを作っています。またクーポンや抽選の各機能を使い、リッチメッセージによる配信も進めました。
以上の取り組みにより、イオン吉川美南店ではさまざまな成果を発揮しています。代表例が試供品のプレゼント企画です。企画内容の配信を受けたユーザーのうち開封率は約25%、来店まで果たしたのは約10％でした。
このように公式LINEアカウントを使ったイベントにより、顧客増加のきっかけを得られるでしょう。
クーポンの定期配信で集客安定の動物病院
「こにし動物クリニック」では、公式LINEアカウントでの経費削減とともに、集客効果を実感しているようです。当初はメルマガと併用していましたが、システム利用料の高さが問題でした。そこで公式LINEアカウントへの一本化により、集客経費を減らしています。
こにし動物クリニックでは、クーポンを毎月配信しています。こちらは平均15％の使用率を誇るそうです。LINEでの特典配信によるリピーター確保の好例でしょう。
LINEミニアプリで会員登録数を増やした小売店
「株式会社中川政七商店」では、LINEミニアプリの活用による会員登録増加がありました。この企業が使ったミニアプリには、デジタル会員証機能があります。こちらの発行に加え、購入履歴確認やECサイトアクセス機能も与えました。
自社を友だち追加したユーザーに対しては、ステップ配信での会員登録促進をしています。以上によりLINEミニアプリ導入から3カ月で、会員登録が3万人弱になりました。ECサイト売上もLINE経由に限り、従来の3倍に増えています。
以上からLINEミニアプリも、集客のヒントになるでしょう。
公式LINEアカウント活用時の注意点4つ
公式LINEアカウントを集客に使う場合、さまざまな注意点があります。LINEは拡散性に優れていないのがデメリットです。ほかにも条件次第でのメッセージ数や、チャット活用の制限などに気をつけてください。ここでは4つの注意点をまとめています。
LINEは拡散性には優れていない
LINEは拡散性に優れていない点に注意です。見込み客に対して、メッセージの拡散ではアプローチしづらいといえます。
たとえばタイムライン投稿によって友だち以外にもメッセージは伝えられます。しかしメッセージが大人数に広がりやすい性質は、LINEには見られません。
拡散による集客を目指すなら、TwitterやFacebookがおすすめです。上記のようなSNSから、公式LINEアカウントへの誘導を考えましょう。
LINEはプランに応じてメッセージ数が限られている
LINEはプラン次第で、メッセージ数が限られています。たとえばフリープランを使っている場合、月に1000通以内しかメッセージを送れません。それ以上の配信を希望する場合、有料プランへの切り替えが必要です。
経費などの都合で、フリープランにこだわる事業者もいるでしょう。その場合は限られた相手でも集客できるように、配信内容の工夫が大切です。友だち増加に合わせて、公式LINEアカウントのプラン見直しも考えられます。
いずれにしてもLINEのプランによっては、配信方法の制約に注意です。
メッセージ送信済みのユーザーとしかチャットで話せない
LINEのチャットでは、メッセージを送ったことがあるユーザーとしか話せません。友だちとなら誰とでも1対1でのコミュニケーションができるわけではないのです。友だちになったユーザーが、事業者にメッセージを返してくる必要があります。
1対1で話せる機能は、商品の売り込みに効果的とされます。しかしそこにたどりつけるまでのプロセスがやや複雑です。友だち登録だけでなく、メッセージを返してもらうための取り組みを要します。
利用規約違反を避けること
LINE集客を始める前に、利用規約は厳重に確かめてください。違反を犯すとアカウント停止を受けるおそれがあるからです。
たとえば公式LINEアカウントでの禁止行為に、第三者の商品またはサービスの宣伝があります。身内の店舗や商品も、公式LINEアカウントで宣伝してはいけません。停止措置を受けると、友だちとのコミュニケーションも取れなくなります。
LINEに限らず集客に特定プラットフォームを使う場合は、その規約を事前に見ておきましょう。効率的な集客は、ルールを守ることが前提です。
まとめ
公式LINEアカウントを使えば、効率的な集客が可能です。こちらでは1対1でのチャットやメッセージの一斉配信など、集客につながる機能が揃っています。事業内容に応じて、機能を積極的に使っていきましょう。
公式LINEアカウントを使った集客は、自社を知ってもらう取り組みが大切です。そこからリピーターを作るきっかけを考えてみましょう。以上を考えながら、集客数増加に努めてください。
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