今もっとも勢いがあるSNSが、TikTokです。TikTokを活用したマーケティングなど、ビジネスへの活用が盛り上がりを見せています。
今回は、企業におけるTikTok活用について、メリットや活用事例などを詳しく解説していきます。なぜTikTokを取り入れた集客やマーケティングが今、これほど注目されているのでしょうか。
TikTokについて
TikTokとは、中国ByteDance社が運営している縦長ショートムービーSNSです。自分で撮影した短い数秒ほどの動画を、加工やBGM、文字などの編集機能で簡単に制作し、SNS投稿します。現在では数百種類を超える加工エフェクトや、ナレーション機能、文字入れ機能など、誰でも楽しめる簡単で高品質の編集機能が備わっています。
また、SNSとしての機能はもちろんのことフォローやいいねボタン、コメント、メッセージ機能なども充実しています。一般ユーザーだけでなく、企業や店舗なども制限なく参入できるものです。
企業におけるTikTokの特長とポイント
企業からの視点で見るTikTokの特徴としては、まず広告のメニューが豊富な点です。自社で予算から設定まで全て行う「運用型広告」だけではないのも、ほかのSNSと違ったTikTokの独自の特徴です。「ハッシュタグチャレンジ」というインフルエンサーや、一般参加型キャンペーンをはじめ、企業独自のエフェクトを提供したキャンペーンなどもあります。
さらに撮影・編集は簡単な操作なものから凝ったものまで幅広いものの、どれも動画作成が高クオリティで低コストです。15秒〜3分の動画で他企業と差別化が可能といえるでしょう。
ただし、炎上するリスクがあることと、マーケティングの効果は長期戦になるというデメリットもあります。そういったデメリットも視野に入れ、バランスよく取り入れるのがおすすめです。
TikTokを企業が活用するメリット
それでは、TikTokを企業が活用するメリットをいくつか挙げていきましょう。
年齢層が幅広く拡散力が高い
TikTokの年齢層は若者が中心ですが、実は意外と幅広いのが特徴です。10代20代に次いで、40代の男性の利用が高く、全体の平均年齢は34歳という事実があります。年齢層の偏りがそこまで強くなく幅広いため、各年齢層に拡散しやすいという利点があります。
そして、各SNSとも連動できるので拡散力もさらに高く、YouTube・Twitter・InstagramなどのSNSインフルエンサーも、続々とTikTokへ参入しています。企業としては、そういったインフルエンサーを起用するなどのプロモーションも、いままでのSNSより身近になったといえるでしょう。
ユーザー参加型が多い
TikTokには、ユーザー参加型のキャンペーンが数多く行われています。ハッシュタグを用いて投稿することによって、キャンペーンと連動する仕組みです。また、企業が行うプロモーションや広告だけでなく、TikTok側が行う場合もあります。
ユーザー自体も多くの人の目に触れるように拡散を狙ったり、フォローを増やすためにキャンペーンに多く参加したりする傾向があります。それもまたTikTokの特徴であり、メリットといえるでしょう。
人気のある投稿は、インフルエンサーの参入や自由度の高い土壌が出来上がっているといえます。UGCの創出にも一役買うので、さらにプロモーションに使用できるでしょう。
トレンドに載りやすくなる
TikTok内では、音楽のワンフレーズだけでもバズりやすい傾向があります。歌謡曲だけでなくBGMや言葉のフレーズなど、若年層で流行しているものを取り入れる動画はトレンドとなりやすいでしょう。
TikTokでバズって流行となった曲は、ミリオンセラーになることもあります。そういったトレンドをよく読み取り、コンテンツに取り入れ、企業のマーケティングにおける動画作成や広告につなげるのがコツです。トレンドのコンテンツをうまく使うことで、拡散力が高まり宣伝につながります。
企業の活用事例・ポイント
次に企業の活用事例のポイントを解説していきましょう。
親しみやすく一般に馴染みやすいコンテンツ作り
企業としてTikTok活用を始める場合、まず大切なのは「親しみやすい」という点でしょう。他ユーザーと差別化を図ろうとするのではなく、あくまでも馴染ませ調和させることです。宣伝や、商品の紹介が顕著なものは、縦型動画の利点としてすぐスワイプされ飛ばされやすいでしょう。コンテンツとして調和させると視聴数が伸びやすいといえます。
TikTok広告の活用
TikTokでは、二種類の広告方法を採用しています。個人や小さな店舗などでも始めやすい少額からの運用型インフィード広告、アプリを起動した時に流れるのが特徴でUGCの創出なども期待できるタイアップ広告があります。目的に応じて使い分けできるので、うまく活用しましょう。
誰の目にも留まりやすくなるという利点を活かした、動画やコンテンツ作りが望まれます。
KPIの設定
TikTokマーケティングにおいて、社内のKPIの設定をおこなっておきましょう。KPIは、Key Performance Indicatorの略で、「重要業績評価指標」を指します。マーケティングの最終目標に向けてその過程の具体的な目標数値のことをいいます。
TikTokマーケティングを始める際に、達成目標を立てましょう。動画の再生数や「いいね」の数、コメントの内容や数など目的に応じたKPI設定がポイントです。また、TikTok動画からECサイトへと誘導ができているかのURLのクリック数も確認しましょう。
認知の確認は、非常に重要なマーケティング材料のひとつとなります。社内でKPIのずれがないように統一し、関わる全員が把握できるようにしておくと、計測する数値を達成しやすくなるでしょう。
ひとつのコンテンツで目標を達成できなかったとしても、次の対策として改善していきながら施策を行うのがコツです。次にどうすればいいのかもKPIを計測しながら分析することによって、より最善なコンテンツにつながっていくでしょう。
TikTokビジネスアカウント
TikTokのビジネスアカウントは、企業の活動向けに機能開放したアカウントを指します。ビジネスという名はつきますが、企業の他にも個人や個人事業主も使用できるものです。無料で設定でき、投稿の分析やTikTok公式のビジネス用ガイド、人気動画ショーケース機能などさまざまなインサイドが閲覧可能になります。投稿の分析では、再生時間や視聴回数、平均視聴時間に視聴者の所在地(大体の目安)などがわかります。
アカウントのカテゴリーを選択できるのでユーザーにもわかりやすく伝わり、プロフィールに外部リンクを貼ることも可能になります。個人アカウントだけだと、一定のフォロワーを獲得しないと外部リンクは貼れない仕組みです。
他にもTikTokのノウハウを学べたり、人気動画のトレンドを掴みやすくしたり、と企業にとってもさまざまなメリットがあるので必ず設定しておくのがおすすめです。
まとめ
今回は企業における、今もっとも熱いSNSであるTikTokの活用についてくわしく解説しました。
若年層にだけ流行していると思われがちですが、実は平均年齢は30歳越えと幅広い年齢層が使用しているSNSです。拡散力のあるトレンドと組み合わせて、ビジネスアカウントやKPIの設定、TikTok広告の活用を目標に合わせてうまく使用していくのが、TikTokの活用法のポイントといえるでしょう。
ユーザーとの距離も縮まりやすいのが最大のメリットでもあるTikTok。他のコンテンツと調和しながら制作していくことを意識し、ぜひマーケティングにつなげてください。