BUSINESS戦略

【図解・人事労務の基礎知識】実際、組織図は必要? 作り方の手順について 詳しく解説!

「組織図」という言葉を聞いたことはありませんか?文字通り特定の組織の構造について図式化してわかりやすくしたものです。組織の指揮命令系統が明確になるなどのメリットがあります。ここでは、組織図について深掘りしていきましょう。組織図を制作する重要性について理解したうえで、正しい作り方の手順について検討してください。

組織図の基本

「組織図」という名前は聞いたことがあるけれども、具体的にどのようなものかよくわからない」という方もいるでしょう。そこで組織図とはどのようなものなのか、以下で見ていきます。組織図を作る必要性についても併せて紹介しますので、まだ作成していない人は参考にしてください。

組織図とは?

組織図とは、企業など特定の組織の構造について図式化して可視化できるようにしたものを指します。事業所や部署などのそれぞれの関係性や指揮命令系統が、ビジュアル的にわかりやすくなります。組織図の中でどの程度情報を掲載するかは、会社によりけりです。大まかに作成しているものもあれば、従業員個別の名前や画像まで掲載されたものもあります。

組織図を作成する目的

まだ会社の組織図を作っていないのであれば、今すぐ作成するのがおすすめです。理由として、外部向けと内部向けの2種類があります。外部向けとしては、自社PRのためです。取引先や株主など会社に関わる人たちに、自分の会社の骨組みについて情報発信するために作成します。いわば会社の設計図のようなものです。

内部向けとしては、従業員に会社の組織を理解してもらうために作成します。自分が会社の中でどのポジションにいるのか、誰の指示を受けて作業すればいいかが明確になります。経営陣にとっても、今後の戦略を練るために欠かせません。

組織図を作成するメリット

会社経営を進めるために、組織図を作成すべきです。内外に向けて、自社がどのような組織なのかを明確にできます。そのほかにも作成することでいろいろなメリットがあります。主なメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。

指揮命令系統が明確になる

組織図を作成することで、指揮命令系統が明らかになるのは大きなメリットといえます。健全に組織を運営するために、誰に指示を出すのかを、はっきりしなければなりません。もし何か起きた場合に、誰が責任を持つのかわからなくなってしまうからです。

責任の所在が明確でないと、初期対応もままなりません。会社の信用問題にも関わります。各部署がどのようにつながっているのか、最終的な責任を負うのは誰なのか明確にするためにも組織図を作成しておいた方がいいでしょう。

組織の構造を再確認できる

組織の構成を図式化することで、ビジュアル的にわかりやすくなります。マクロ的な視点から、組織の全体像を把握しやすくなります。これは経営陣も従業員にとってもメリットです。経営陣の場合、各部門がどのような役割を担っていて、どのようにつながっているのかが把握しやすくなります。部署の関係性を把握し、それぞれ従業員がどのくらいいるのか理解しておけば、効率的に運営するためにはどうすればいいかも明確になるでしょう。

従業員にとっても、全体像を把握することで自分の役割がはっきりするのはメリットです。自分の仕事について自覚を持ち、責任感を持って当たれます。また自分の所属している部署の立ち位置や、ほかの部門とどう連携しているかも把握できます。何か起きた場合にどこに問い合わせればいいのかわかるので、作業の効率化にもつながるでしょう。

業務分配ができる

組織図を作成する目的として、指揮命令系統を明確化するためと別項で紹介しました。それに伴い、特定の部門に権限が集中していないか確認できるのもメリットの一つです。権限が集中している場合、バランスをとるために再配分を検討できます。

また組織図を作成して、全体像を確認することで担当業務を再確認できるのもメリットです。たとえば特定の部署で業務が重複している可能性もあるでしょう。重複しているところをほかの部署に割り振る、もしくは新規部署を設立すれば、組織のスリム化が可能です。その結果、作業効率性が向上するかもしれません。

コミュニケーションの活性化

組織図を作成することで、従業員の相互理解を促進できるのもメリットの一つです。とくに大企業になると、別部署に誰がいるかよく知らないというケースも多いでしょう。組織図を作成すれば、他の部署で誰がどのような仕事を担当しているか明確になります。

すると、今まで一緒に仕事したことのない人でも「あの人はどの部署にいる◯◯さんだな」と理解できます。そうすれば気軽にコミュニケーションも取れるでしょう。社内のコミュニケーションが活性化すれば、情報の共有もスムーズになります。

自社PRにつながる

組織図を株主や投資家に公開することで、自社の健全性もアピールできるのもメリットの一つです。たとえば組織図の中に監査役や監査等設置委員会を明記していれば、不正に対する監視を随時行っているとアピールできます。

上場企業の公式ホームページを一度見てください。組織図を掲載している企業は少なくありません。近年では中小企業でも自社サイトで組織図を作成しているところも増加傾向です。対外的にアピールできるので、組織図を作成する企業が増えているわけです。

組織図の種類

組織図にはいくつか種類があります。会社の特性や事情に鑑みて、それぞれ適した種類は異なります。以下で紹介するように、主要な組織図の種類は5種類です。組織図を作成するにあたって、自社に最適なのはどのタイプか確認する際に活用してください。

階層型

組織図の中でも最もポピュラーな形式です。「組織図」と聞いて、多くの人が連想するタイプだと思って間違いないでしょう。経営者から各部門に下につながっていく、ピラミッドタイプの組織図といえます。この手の組織図の場合、指揮命令が一本で構成されがちです。このため社会人として欠かせない報連相のラインが明確になって、誰に話をすればいいか、どのポジションでもはっきりします。

ただし組織が複雑で、下位層が多くなると全体像を把握しにくくなるデメリットもあります。現場から情報が上がるのに時間がかかり、経営判断が遅れてしまう恐れもあるので注意しなければなりません。

事業部制組織

事業部制組織は事業ごとに分割して制作するスタイルのことです。多角的に事業展開していると、事業ごとでやるべき作業や工程に違いが生じます。手続きも変わってくるので、事業ごとに部署を設置する必要が出てくるわけです。

この場合、部署がある程度自由裁量を持って行動できます。経営陣にまで情報を上げて判断を仰ぐ必要がありません。スピーディに対応できますし、経営陣も事業ごとの全体像を把握できるのでメリットもあります。ただし事業ごとになると、自分の関わっている事業だけに意識が集中してしまいがちなので注意しましょう。結果的に自分の部署以外のことに無頓着になって、コミュニケーションがおろそかになりがちです。

機能別組織

機能別組織は営業や商品企画といった感じで、機能ごとに分割して部署を作成する組織図のことです。メリットは、同じようなスキルや専門性を持ったスタッフが集まるので、専門性を高められる点が挙げられます。お互いのこれまで培ってきた知識やノウハウを出し合えるからです。ただし、機能別の場合、最終的な責任は経営陣に集中してしまうため、負担が大きくなる可能性が考えられます。また、各部署の責任がはっきりしなくなるのはデメリットです。

マトリックス型

事業部制組織と機能別の両者の特質を持ち合わせた組織図です。エリアや事業、職能など複数の要素を加味して制作する組織図といえます。大企業にはおすすめの組織図です。組織の全体像を余すことなく把握できるからです。

しかしマトリックス型では、要素ごとに上司が存在することになってしまいます。もし複数の上司が異なる判断や指示を出した場合、部下がどう対応すればいいか困ってしまう恐れもあるので対策が必要です。

フラット型

階層型のピラミッドタイプとは異なり、水平タイプの組織図である点が大きな特色です。ピラミッド型の場合、経営陣と現場の従業員との間に距離ができてしまいます。フラット型は中間管理職がなかったり、少なかったりするので経営陣と現場スタッフの距離が近くなります。労使関係が密接になるので、チームワークが機能するのはメリットです。

しかし一方で大企業など組織が大きすぎると、マネジメントが難しくなるかもしれません。フラット型は、あまり規模の大きくない組織、会社であれば中小・零細企業向きの組織図といえるでしょう。

組織図はどう制作すべき?作り方の手順を解説

組織図を作る重要性やメリットについて理解できたところで、具体的にどう作ればいいかについて解説します。ここではステップ別に紹介するので、紹介する順番に従って作業を進めていきましょう。

目的を定める

やみくもに組織図を作成したところで、会社に適したものはできません。そこでなぜ組織図を制作する必要があるのか、社内で明確にし、共有することです。スタッフ間のコミュニケーションを促すか、指揮命令をはっきりさせるためにするかでも組織図の作り方は変わってきます。関係者からヒアリングを行って、認識に齟齬が起きないように対策することも大事です。

範囲を決める

組織図の種類で紹介したように組織図のカバーしている範囲もそれぞれです。会社全体という場合もあれば、事業ごとや部門ごとで作成するスタイルもあります。そこでどこまでカバーできる組織図を作るかもこの段階で決めておきましょう。

またどこまで組織図に情報を掲載するかも検討しておきましょう。個人情報をどこまで記載するのか、重役だけにするか従業員全員の情報を公開するかも検討対象になります。従業員全体の個人情報をある程度公開する場合には、各人の了承が必要です。

情報収集

目的が決まったところで、具体的な作業に移行します。組織図に記載する従業員の情報リストを作成しましょう。情報収集で肝心なのは、効率性です。直接すべての関係者に話を聞くとなると、莫大な時間と労力を消耗します。

たとえばメールやチャットツールを駆使して、直接話さずとも情報収集するアプローチを検討してください。大企業の場合、自力ですべての情報収集をするのは厳しいでしょう。そこで各部門の担当者に協力を要請すると、手早く必要な情報を確保できます。

実際の作成

必要な情報が集まったところで、実際に組織図を作成してみましょう。まず上で紹介した組織図の種類の中でどれにするかを明確にしてください。必要に応じて、いくつかのタイプを組み合わせるのも選択肢の一つです。組織の特性に合わせることが重要です。

また会社によっては、今後事業拡大する、新規事業を手掛ける、組織の再編を視野に入れているところもあるでしょう。その場合、組織の変化にも対応できる形式を選択してください。

組織図を作成できれば見やすいか、必要な情報が網羅されているか確認しましょう。もし見にくいようであれば、情報量を見直してみましょう。もしくは従業員の名前をあいうえお順に並び替えることでも、だいぶ視認性は向上します。またレイアウトを見直すことで、さらに見やすくできるかもしれないので試行錯誤してみましょう。

共有する

組織図ができあがったら、複数の人々に見せてみましょう。誤った情報が掲載されていないか、見やすいかなどの意見を求めてください。組織図の中には従業員の情報など、大切な個人情報が掲載されているかもしれません。そこで情報漏洩対策も検討する必要があります。

閲覧制限を設けることで、情報を持ち出されないように対策するのがおすすめです。またPDFファイルにまとめるなど、第三者が勝手に組織図の情報を改ざんできないように対処するのも忘れないでください。

組織図を見やすくするためのポイントを解説

せっかく組織図を作り上げても見づらく、わかりにくいものであれば情報共有できず意味がありません。そこで見やすい組織図を制作するためのポイントについて解説します。「どうもわかりづらい…」このような意見が見られるようであれば、以下の項目をチェックして見直してみてください。

統一感を出す

多彩な色やフォントが使われていると雑然として見にくくなります。部署や事業ごとに多彩な色やフォントを使って区別しようと思っているのであれば、同じ色やフォントに統一してみてください。そうすれば、すっきりとして見やすい印象に変わるはずです。

色やフォントが違ってしまうと、その情報に惑わされてしまいます。統一感を出すことで余計な情報が入ってきにくくなり、組織図に記載されている情報に集中しやすくなります。だから見やすい印象になるわけです。

ポジションを見直す

見やすい組織図にしたければ、図形の高さや余白の部分を調整してみてください。高さがガタガタしている、空白部分も均一でないと雑な印象を与えかねません。自社PRが組織図を制作する目的の一つですが、これでは逆効果です。「基本的なこともきちんとできない企業」とネガティブなイメージを与えかねません。

もしバラバラな印象があれば、高さや幅の統一されていない可能性があります。きちんと整っているか見直して、必要があれば微調整を進めましょう。

情報を調整する

見やすく美しい組織図は過不足ない情報が掲載されています。必要以上に情報を盛り込んでしまうと、逆に見づらくなってしまいます。もし文字が多い組織図になってしまったら、不要な情報が含まれていないか一度確認してみてください。不要な情報を排除することで、すっきりと見やすい組織図に改良できます。

メンテナンスは欠かさずに

組織図は一度作ったらそれで完成とはなりません。会社は今後組織の改編や新規部署・事業所を立ち上げることも十分想定できます。そこで会社の情報に変更があれば、その都度メンテナンスを行うようにしてください。

できるだけ変更があれば速やかに組織図も変えるべきですが、ほかの業務の関係上すぐにできない場合もあるでしょう。その場合でも少なくても年度初めには見直して、最新の情報にアップデートしてください。

まとめ

組織図を作成することで組織内の構成や部署間の関係性などが明確になります。経営戦略を立てるために必要ですし、従業員も自らの役割を把握できるなどのメリットもあります。また対外的にしっかりした組織の下で運営されている企業だとアピールできるでしょう。

ただしせっかく組織図を作っても、目的と合致しなかったり見にくかったりすれば、その意味も半減してしまいます。ここで紹介した作り方の手順を参考にして、役に立つ組織図づくりを目指してください。

お問い合わせ

もしかして『パスワード』がかかっていて読めない記事ありませんでしたか?
実はHIMOTOKUのLINE公式を追加している友達でしか見れない秘密のコンテンツを配信しています!
さらに、LINE公式の友達限定無料個別コンサルも実施中!
お得情報が満載のHIMOTOKU ヒモトクLINE公式アカウントは下記のQRコードから!

↑バナークリックでもOK!