マーケティング

「Z世代」の特徴と5つの消費傾向を把握し次世代マーケットに備えよ!

最近よく聞くようになった、「Z世代」。これからの日本の消費を担う存在であり、Z世代マーケティングは今後商材やサービスを提供する上で不可欠なものです。Z世代マーケティングを考える上で、Z世代の特徴や価値観・消費傾向について、まずは知ることが大切です。

Z世代とはどんな世代なのか、どんな特徴や価値観・消費に対する傾向をもつのか、どのようなマーケティング施策が必要なのかを解説していきます!

今さら聞けない?「Z世代」の定義とは

「Z世代」とは、1990年代後半から2000年代の終わり頃までに生まれた世代を指す言葉です。元々アメリカでその年代を「ジェネレーションZ」と呼んでいたことから、日本では「Z世代」と呼ばれるようになったのです。

総務省統計局による人口統計(2022年6月報)によれば、Z世代に当たる10歳から24歳までの人口は、約1,703万人でした。総人口の約13.6%を占めていることになります。

他の年代にはない、「Z世代」の価値観の特徴とは?

「団塊の世代」や「ポスト団塊ジュニア時代」、「ゆとり世代」など、Z世代以前にもさまざまな年代に呼称がつけられてきました。それらの年代には見られないZ世代だけの特徴があります。

それは、「生まれた時からインターネットが普及していた」という点です。物心ついた時から、インターネットや最先端のデジタル技術に触れることが当たり前の生活になっているのです。そのことからZ世代は「デジタルネイティブ」や「スマホネイティブ」とも称されます。そんなZ世代は、これまでの世代とは価値観も大きく異なっているのです。

多様性を受け入れ、ニュートラルな男女意識をもっている

ダイバーシティ教育を受けていることもあって、多世代に比べて柔軟に多様性を受け入れる傾向の強いのがZ世代の特徴の1つです。学校では、男女混合名簿や男女ともに「さんづけ」で呼び合うのが当たり前になっています。

また、母親も仕事をもつ共働き家庭で育ったZ世代も多く、男女の役割も対等となっている中で育っているため、ジェンダーレスな価値観が備わっています。

「自分の価値観」を大切にしている一方で、同調思考も強い

生まれた瞬間からネット社会の中にいるZ世代は、SNSで世界中とつながるのが当たり前になっています。そして世界中の多様な価値観や、ネットでしか語られない本音に触れて育っています。そのため、他者と比較したり競争したりするのではなく、自分らしさや個性を大切にする傾向があるのです。

その一方で、SNSで自分を発信する中で承認欲求が強まっていたり、他者の評価を気にしたりという傾向も強いのも、「デジタルネイティブ」であるZ世代ならではの特徴です。

社会問題や環境問題への意識が強い

Z世代は、幼い頃に東日本大震災や原発事故、多くの風水害などをリアルタイムで経験して育ってきました。また、他の年代は学校で学ぶことのなかったSDGsについても、学校で学習しています。そんなZ世代は、環境問題への意識が強い傾向にあります。

また、世界的に有名なスポーツ選手やインフルエンサーが、SNSで社会問題について発信することも近年では珍しくありません。貧困問題や人権問題、ジェンダー問題などの社会問題に対して、Z世代は自分のこととして当事者意識をもって考えることが可能です。

情報源はもっぱらSNS

「若者のテレビ離れ」という言葉はよく耳にするでしょう。その傾向はZ世代で顕著です。Z世代の主な情報源は、SNSです。情報収集に用いるSNSは、具体的にはInstagram、twitter、TikTokが挙げられます。

一方的に情報を流し続けるテレビとは異なり、SNSはリアルタイムでリアクションを返せます。有名人やインフルエンサーの発信にも、自分のリアクションが反映されるのは、テレビには無い面白さなのでしょう。

Z世代の5つの消費傾向をマーケティング施策に活かす!

ここからは、Z世代の価値観を踏まえた上で、その消費傾向を同マーケティングに活かしていくべきか考えていきましょう。

「自分らしさ」を大切にするZ世代は、ブランドにはこだわらない

好景気を経験することなく育ったZ世代の金銭感覚は、実に堅実です。ブランド物に皆が憧れるというよりは、「自分らしさ」について演出できる物を選ぶ傾向にあります。また、買い物で失敗したくない思いも強く、物を買うにあたってネット上の口コミやレビューをチェックし、価格に見合った価値がある物かどうかをシビアに見極めます。リユース品への抵抗感も無く、フリマアプリやオークションアプリも人気です。

商品やサービスを利用することで、自分らしさを引き出せることについてアピールするのが効果的です。価格についてはZ世代に事前マーケティングするなどして、適正な価格を設定しましょう。

環境問題・社会問題に配慮したものを選ぶ

環境問題や社会問題への問題意識が強いのは、Z世代の特徴です。商品を選ぶ際にも、環境に優しい物やエコな物を好む傾向があります。また、サステナブルな取り組みやエシカルな活動、社会貢献に取り組む企業に共感することが、購買意欲につながります。

企業としては、環境問題・社会問題への取り組みをアピールすると効果的です。それを怠ると購入に繋がらないだけでなく、大規模な不買運動が展開されてしまう場合もあるので注意が必要です。

「モノ」よりもエモい「コト」にお金を使う

「モノ」にお金を掛けるよりも、旅行や体験、食事などリアルな体験である「コト」にお金を掛けるのもZ世代の特徴です。非日常感たっぷりなナイトプールや特別感のあるアフタヌーンティー、ホテルでの女子会やほっとできるカフェなどへのお出かけは、SNSにアップするまでがワンセットです。そのため「心を動かされる=エモい」画像や動画が撮影できる「コト」が人気を集めます。

「エモい」対象は最先端のものばかりではありません。昭和を感じる物や音楽、アナログカメラなどの機器にも「エモさ」を感じているのは興味深い点でしょう。

流行り物やブランド物を所有するのではなく、自分が好きなアニメやアイドルグループの特定メンバーを応援したいという気持ちが、消費活動につながるケースもあります。いわゆる「ヲタ活」「推し活」といわれるものです。

「モノ」を買う場合も、意外にもネットショッピングだけでなく実店舗を訪れ購入することも好みます。消費活動のゴールが「購入」や「使用」ではなく、「SNSでのシェア」にあるので、実店舗を訪れることが一つの「コト」になっているのです。

インターネットのみの宣伝、実店舗だけでの展開よりも、両者を融合させたアプローチがZ世代には有効です。たとえばSNS上で店を訪れたらどのような体験ができるのか、どんな接客を受けられるのかを発信しましょう。SNSで拡散・共有してもらえる確率が上がります。SNSにアップしたくなるようなキャンペーンも有効です。

「憧れ」よりも「共感」「リアルさ」に惹かれる

消費活動においてレビューや口コミのチェックを欠かさないZ世代は、物を見る目が成熟しています。誇大な宣伝や作り上げられたイメージによる「押し付け感」を嫌い、「共感できるメッセージ」や「リアルさ」を好みます。

広告を打ち出す際には、良さだけを誇張して伝えたり画像をデジタル修正したりするのは逆効果です。良さだけでなく欠点も正直に伝えたり、芸能人より身近に感じられる、インフルエンサーによるリアルなレビューを発信したりした方がZ世代の共感を得られます。

商品開発までの苦労や開発秘話といった「ストーリー性」も商品の付加価値としてZ世代の購買意欲につながるでしょう。

SNSの「ハッシュタグ検索」が消費行動につながる

インターネットで商品を購入したり商品を検討するのに口コミを参考にしたりするのは、多くの世代で当たり前になっています。ただしZ世代の場合、検索エンジンではなくInstagramやTwitterのハッシュタグ検索がメインです。インフルエンサーやバズっている動画につけられたハッシュタグを検索することで、メイク用品やファッション、食べ物などさまざまなアイテムを見つけるきっかけになるのです。

企業としては、いかにハッシュタグをつけてSNSにアップしてもらうかが勝負でしょう。さらにそれぞれのSNSの使い分けも必須です。Instagramは、ファッションやグルメ、コスメなどの綺麗な画像や動画をじっくり眺めるのに向いています。企業の公式アカウントで商品の紹介や使い方、コーディネートなどを載せると効果的です。話題のニュース、トレンドなどがリアルタイムで分かるのがTwitterの良さです。

企業の公式アカウントがユニークな投稿や気の効いたコメントをしたのがバズることも多く、イメージアップにもつながります。TikTokは今最もZ世代向けだと言えるSNSですが、興味を引けない動画はすぐにスキップされてしまいます。TikTokへの投稿を促すキャンペーンなどで、多くの目に留まる工夫をしましょう。

また、サイトの不備や使いにくさはZ世代にとって非常にストレスとなり、すぐにサイトから離れてしまいます。

まとめ

Z世代に対するマーケティングは、従来の手法では通用しません。今後、社会に続々と進出してくる年代であるZ世代は、今後メインの購買層となっていきます。情報に対する感度が成熟していて、価値がある物かどうか見極める力もあります。

「モノ」そのものよりもどんな体験ができるかのアピール、自分らしさをどのように表現できるかのプレゼンが効果的です。共感を持てるリアルな情報の提供、企業としての社会問題・環境問題への取り組みなど、SNSを駆使してZ世代の心に訴えていきましょう。

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