Webマーケティングの悩みのひとつに、「SEO対策をしているにもかかわらず、サイトへのアクセス数が伸びない」というものがあります。対策としては、クリック率の向上が挙げられるでしょう。
今回は、クリック率の基礎知識および、クリック率アップによるメリットや向上のための施策などについて解説します。それらを実施してもらえれば、サイトへのアクセス数アップに効果を発揮するでしょう。
クリック率(CTR)とは
クリック率(CTR)は、Click-Through Rateの略称で、インプレッション数に対して、どれだけクリックされたかを表す割合です。インプレッション数とは、GoogleやBingなどの検索エンジンの検索結果に表示された回数のことです。クリック率の計算式は、以下のようになります。
・クリック率(%)=(クリック数 ÷ インプレッション数)× 100
つまり、クリック率が高いほど、「このサイトには、知りたい情報・解決策・対処法が載っていそうだ」と評価されたことを意味し、そのサイトへのアクセス数も多いのです。なお、実際の平均クリック率は、1%~10%程度と言われています。
クリック率と検索順位の関係性
何かを検索し目的に合ったサイトを探す際、検索結果のトップに表示されているサイトから順に、タイトルやディスクリプション(コンテンツの説明文)を読んで決めていく方法が最も一般的です。
ドイツのSISTRIX社が2020年に発表した、Google検索結果におけるクリック率のレポートによると、検索順位1位の平均クリック率は28.5%、2位は15.7%です。しかし、10位になると、わずか2.5%まで低下してしまいます。
検索順位1位と10位のクリック率には11倍以上の開きがあり、このことから、検索順位が上位であるほど、クリック率も高くなるといえるでしょう。
クリック率アップによるメリット
クリック率は、サイトや広告にアクセスされた割合を把握するのに役立つ、重要な成果指標です。クリック率をアップすることで、以下2つのメリットが生まれます。
自社・自身のサイトや広告へのアクセス数が増える
自社・自身のサイトが上位に表示されても、実際にクリックしてアクセスしてもらわないことには、コンテンツを見てもらえません。そうなると、SEO対策の効果も半減してしまいます。
同様に、インプレッション保証型広告(一定回数の表示が保証されたインターネット広告)を出稿しても、クリックしてもらえなければ、広告費が無駄になってしまいます。
一方、クリック率がアップすれば、これらSEO対策や広告運用がうまく活用されたことになり、サイトへの流入増加や集客力アップにつながっていくでしょう。
コンバージョン率アップにつながる
コンバージョン率とは、サイトのアクセス数のうち、資料請求・会員登録・商品購入などの申し込みが行われた割合です。
コンバージョン率の計算式は次のようになります。なお、セッションとは、特定のサイトにアクセスしてから、離脱またはブラウザを閉じるまでの期間のことです。
・コンバージョン率(%)=(コンバージョン数 ÷ セッション数)× 100
クリック率がアップすることで、自社・自身のサイトのコンテンツをより多くのユーザーに見てもらえます。またサイト内の関連する他ページへのアクセスも見込め、その分ユーザーへの訴求力もより強まるでしょう。
このように、クリック率がアップすることにより、サイトへの流入が増加し、訴求力アップ・コンバージョン率の向上につながります。
クリック率を向上に効果的な4つの施策
クリック率を上げるのに最も効果的なのは、検索順位を上げることです。しかし、そのためのSEO対策にはかなりの時間と分析を必要とします。
一方、クリック率は比較的短時間で、向上させることが可能です。なお、クリック率の分析ツールとして、Googleサーチコンソールが広く利用されています。クリック率・クリック数・インプレッション数・表示順位や、検索クエリ(ユーザーが検索エンジンに入力した内容)・キーワード・サイトエラーなどを、確認したり改善したりできます。
タイトルやディスクリプションを変える
SEO対策により検索順位が上がったのに、クリック率が改善しない場合、タイトルやディスクリプション(タイトルの下に表示される説明文)に問題があるかもしれません。特定ワードの検索者の多くが求めている内容やキーワードが、タイトルやディスクリプションに含まれていないことが考えられます。タイトルは、検索順位に関わる重要な要素のひとつです。
キーワードを文頭に含めながら、コンテンツの魅力が十分伝わるよう32文字程度に収めてみましょう。また「~できる方法5選!」などのように、タイトルにベネフィットや具体的な数字を入れるのも効果的です。ディスクリプションは、直接SEOには影響しませんが、クリック率には大きく関係します。
キーワードをディスクリプションの初めの部分に入れ、そのサイトの内容を簡潔に、スマホ表示で約50文字以内、パソコン表示なら約120文字以内でまとめてみましょう。どんなユーザーを対象にし、どのような内容が書かれており、その記事を読めばどんなメリットがあるのかを明記することで、クリック率のさらなる向上が狙えます。
ロングテールキーワードを使用する
キーワードは、単一語よりも、複数の単語を使ったロングテールキーワード(複合キーワード)にしたほうが、クリック率やコンバージョン率アップに効果的です。
たとえば「プレゼント」という単一語のキーワードより「プレゼント 女性」や「プレゼント 女性 30代」のようなロングテールキーワードを使用すれば、ユーザーが、求める情報にピンポイントにリーチできます。検索対象者や記事のコンテンツ内容がより明確になり、クリック率やコンバージョン率の向上につながるでしょう。
リライトする
検索順位は低いのにクリック率が高かったり、記事の更新日が古かったりといった場合、既存記事のリライトがおすすめです。Googleは、検索ニーズを満たすとともに鮮度が高いコンテンツを高評価するため、既存記事のリライトは、SEO対策にも効果的です。検索順位がアップすれば、サイトへの流入数も増加し、さらなるクリック率アップにつながります。
内部リンクとサイトマップを設定する
内部リンクとは、ひとつのサイト内で別のページに飛ぶ仕組みです。内部リンクを設定し、関連性の高いページ同士をリンクすることで、クローラーが巡回しやすくなるなど、SEO対策に効果的です。また、ページビュー数(PV数)が増加し、サイト回遊率(1回のアクセスで閲覧されたページ数の割合)もアップします。回遊率の計算式は以下の通りです。
・回遊率(%) = (PV数÷アクセス数)× 100
たとえば、「お弁当 レシピ」で検索したユーザーは、次に「お弁当 人気 傷みにくい食材 傷みやすい食材」なども知りたいと予想できるので、これら関連ページも用意し、リンクしていきます。
その際、それぞれのページタイトルをアンカーテキストにしておけば、ユーザーが気軽にクリックしてリンク先へ移動しやすくなるでしょう。さらに、クローラーが内部リンクの情報を理解するのにも役立ちます。
検索順位を上位にしたい記事に対しては、10~15本程度の内部リンク設定がおすすめです。しかし、サイトマップを作成すれば、全てのページに内部リンクを設定できます。サイトマップは、ユーザーの利便性向上や、クローラーの巡回促進に効果的です。
このように、内部リンクやサイトマップを設定することで、SEO対策にもなり、クリック率の向上が期待できます。
まとめ
Webマーケティングと言えば、とくにSEO対策が注目されます。クリック率の向上にもしっかり取り組み、自社・自身のサイトや広告にアクセスしてもらうことが重要です。
クリック率向上のための、4つの施策とタイトルやディスクリプションについて見直し・ロングテールキーワードの使用や、既存記事のリライト・内部リンクとサイトマップの設定を行うことにより、検索意図をくみ取ったサイトコンテンツが構築されていきます。さらに、検索エンジンにも評価され、SEO対策にも有効です。
最後のまとめとして、クリック率を向上させるには、ユーザーの利便性に配慮し、ユーザーニーズを満たせるサイトづくりがポイントと言えるでしょう。